記事のアーカイブ

均等法第1条

2015年05月07日 09:51
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第1条(目的)  この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。 ○通達で趣旨・解釈を確認してみます。 1.平成9年労働省発婦第16号(以下、「平成9年通達」)労働基準局、県、知事宛  募集・採用・配置・昇進について女性労働者に対する差別を禁止するとともに、職業能力の開発及び向上の促進等に係る女性労働者の就業援助規定を削除したこと等に伴い、この法律は、法の下の平
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女性に関する労働条件 

2015年05月06日 09:29
女性に関する労働条件のまとめ ○法令の女性に関する規定 1.日本国憲法  第14条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 2.民 法 第2条 この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない。 3.ILO条約 産前産後に於ける婦人使用に関する条約(3号) 批准なし       夜業に於ける婦人使用に関する条約(4号) 批准なし         すべての種類の鉱山の坑内作業における女子の使用に関する条約(45号)批准        ...
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年少者等と労働基準法

2015年05月05日 10:20
○年少者とは何か?  労働基準法は、未成年者に関する規定を置いています。未成年者は、20歳未満~18歳、18歳未満~15歳に達した後最初の3月31日後、15歳に達した後最初の3月31日以前~13歳、13歳未満など、その者の年齢ごとに区分けして、就業制限を設けています。労基法上の区分では、15歳に達した後最初の3月31日後から18歳に達する前の間にある者を年少者と言っています。※年少者の定義規定はありませんが、中学生以下を児童といっているため、そのように読めます。 ○労働基準法の年少者の就業制限  労働基準法の年少者の就業制限を表にすると次の1~4のようになります。なお、労基法第56条の規定の中
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労働時間とは何か?

2015年05月04日 10:14
労働時間についての考察 労働基準法第32条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。 2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。 ○特例措置対象事業場  労働基準法第32条の例外規定は変形労働時間制等を含め数多く存在しますが、1週44時間の特例事業はその中の一つです。 労働基準法第40条 別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものでその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第三十二条から三十
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休日・休憩とは何か?

2015年05月03日 10:35
休日・休憩とは何か?  「休日とは休みの日であり、休憩とは休み時間である」当たり前ですが、実は難しい問題を含んでいます。今回も、自著「労働基準法の研究」を引用しつつ記述します。   1 休日とは何か? 労働基準法    第35条 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。      2 前項の規定は、四週間を通じ四回以上の休日を与える使用者については適用しない。 ○休日の定義 ア 休日とは何か?  休日とは、労働契約上「就労義務のない日」とされており、使用者から特別の要請(就業規則に休日労働のを命じることがある旨、また必要に応じ休日の振替を行う旨が規定
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年次有給休暇とは何か?

2015年05月01日 09:59
年次有給休暇の考察  年次有給休暇は、労働基準法第39条に規定があります。それでは、年次有給休暇とは何でしょうか?定年後に嘱託で再雇用された場合、退職前に使い切れなかった年休は消えてしまったのでしょうか?飲食店のアルバイトをかれこれ2年近くやっているのですが、風邪をひいたときなどに年休は使えないのでしょうか?  以上について、疑問別に整理して記述します。また、年休についての典型的な裁判例を記述します。 ○そもそも年次有給休暇とは何か?  年次有給休暇は、労働者がその有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して休暇の時季指定をしたときには、使用者が適法な時季変更権を行使しない限り、右の
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セクハラ・パワハラの問題

2015年04月30日 09:14
セクハラ・パワハラの考察 ◇1 セクシャル・ハラスメント  ハラスメント:苦しめること、悩ませること、迷惑  転じて、嫌がらせ、いじめの意   セクハラが社会問題化して既に久しいですが、今回少しセクハラ(パワハラを含め)考察してみます。ところで、均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保に関する法律(昭和47年7月1日法律第113号))によるセクハラの規定は、次の様になっています。 ○セクハラの定義、事業主の措置義務 均等法第11条第1号 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動に
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退職金とは何か?

2015年04月29日 09:58
退職金についての考察 ○退職金は賃金か?  賃金の定義については、労働基準法第11条に規定があります。 労働基準法第11条 この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。 昭和22年9月13日基発17号 法第11条関係 (一)労働者に支給される物又は利益にして、次の各号の一に該当するものは、賃金とみなすこと。  (1)所定貨幣賃金の代わりに支給するもの、即ちその支給により貨幣賃金の減額を伴うもの。    ※労働基準法第24条の全額払いに抵触する場合は、貨幣(労働者の金融機関の口座への振込みを含む)以外の支払いは出来
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休職制度についての考察

2015年04月28日 11:16
休職制度とは何か? ○休職制度の定義  労働基準法及び労働契約法の双方とも、「休職」に関する規定はありません。従って、休職制度は個別の労働条件の一つでしかないと言えます。また、休職は就業規則に定めることとされている「前各号に掲げるもののほか、当該事業場のすべての労働者に適用される定めをする場合においては、これに関する事項(労働基準法第89条第1項第10号)」に基本的に該当すると解されていますので、就業規則に規定し運用することとなります。さらに、必要に応じ労働協約によって細部の確認をしておく場合もあります。 そこで、モデル就業規則(私が作成した規定です。)をみることで典型的な休職の規定内容を確認
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採用内定、始期付労働契約

2015年04月27日 14:21
採用内定とは何か? ○労働契約の成立の時期と採用内定  労働契約法第3条では、「労働者が使用者に使用されて労働すること」「使用者が労働者の労働に対して賃金を支払うこと」について、労働者と使用者が合意した時点で労働契約が成立すると定義されていることを労働契約法の説明のところで記述しました。また、民法第623条の雇用契約の定義も同趣旨であることも記述しました。ところで、実際には、採用内定という言葉で採用通知がされていますし、採用の内々定という言葉も用いられています。そこで、採用時に紛争になった事例を裁判例で確認することで、採用の事実認定の実情を確認・考察したいと思います。  また、採用決定ではなく
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