高齢者雇用法第15条、第16条

2015年06月06日 13:17

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律

第15条(再就職援助措置

 事業主は、その雇用する高年齢者等(厚生労働省令で定める者に限る。以下この節

において同じ。)が解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く。)その他これ

類するものとして厚生労働省令で定る理由(下「解雇等」という。)により

職する場合おいて、当該高年齢者等が再就職を希望するときは、求人の開

その他当該高齢者等の再就職の援助に関し必要な措置(以下「再就職援助措置」

う。)を講ずるように努めなければならない。

 

2 公共職業安定所は、前項の規定により事業主が講ずべき再就職援助措置につ

て、当該事業主の求めに応じて、必要な助言その他の援助を行うものとする。

 

則第6条(再就職援助措置の対象となる高年齢者等の範囲等)

 法第十五条第一項の厚生労働省令で定める者は、四十五歳以上六十五歳未満の者であつて次の各号のいずれにも該当しないもの(以下「対象高年齢者等」という。)とする。

一 日々又は期間を定めて雇用されている者(同一の事業主に六月を超えて引き続き雇用されるに至つている者を除く。)

二 試みの使用期間中の者(同一の事業主に十四日を超えて引き続き雇用されるに至つている者を除く。)

三 常時勤務に服することを要しない者として雇用されている者

 

2 法第十五条第一項の厚生労働省令で定める理由は、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律(平成二十四年法律第七十八号)附則第三項の規定によりなおその効力を有することとされる同法による改正前の法第九条第二項の継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における当該基準に該当しなかつたことその他事業主の都合とする。

 

第16条(多数離職の届出)

 

 事業主は、その雇用する高年齢者等のうち厚生労働省令で定める数以上の者が解雇等により離職する場合には、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公共職業安定所長に届け出なければならない。

 

2 前項の場合における離職者の数の算定は、厚生労働省令で定める算定方法により行うものとする。


則第6条の2(多数離職の届出の対象となる高年齢者等の数等)

 

 法第十六条第一項の厚生労働省令で定める数は、五人とする。

 

2 法第十六条第一項の規定による届出は、多数離職届(様式第一号)を当該届出に

係る離職が生ずる日(当該届出に係る離職の全部が同一の日に生じない場合にあつて

は、当該届出に係る最後の離職が生ずる日)の一月前までに当該事業所の所在地を管

轄する公共職業安定所(その公共職業安定所が二以上ある場合には、厚生労働省組織規

(平成十三年厚生労働省令第一号)第七百九十二条の規定により当該事務を取り扱う公

共職業安定所とする。)の長に提出することによつて行わなければならない。

 

3 法第十六条第二項の規定による離職者の数の算定は、同一の事業所において、一月以内の期間に、法第十五条第一項に規定する解雇等により離職する対象高年齢者等の数を合計することにより行うものとする。ただし、当該離職に係る対象高年齢者等のうちに既に雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)第二十七条第一項の規定に基づいて行われた届出(同法第二十四条第五項の規定により同法第二十七条第一項の大量雇用変動の届出をしたものとされる同法第二十四条第三項の認定の申請を含む。)に係る者(当該多数離職の届出に係る期間において法第十五条第一項に規定する解雇等により離職する者に限る。)がある場合には、その者の数を当該合計数から控除するものとする。

 

再就職援助措置

・再就職の援助に関する指針(平成24 年11 月9日 職発1109第2号)

 事業主は、解雇等により離職することとなっている高年齢者が再就職を希望するときは、当該高年齢者が可能な限り早期に再就職することができるよう、当該高年齢者の在職中の求職活動や職業能力開発について、主体的な意思に基づき次の⒧から⑸までの事項に留意して積極的に支援すること等により、再就職の援助に努めるものとする
⒧ 再就職援助等の対象者
 再就職の援助の対象となる高年齢者は、離職日において45 歳以上65 歳未満の者であって、解雇(自己の責めに帰すべき理由によるものを除く。)又は改正法附則第3項の規定によりなおその効力を有することとされる改正法による改正前の法第9条第2項の継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めた場合における、当該基準に該当しなかったことその他事業主の都合により離職する者をいう。
⑵ 再就職の援助等に関する措置の内容
 ⒧に該当する高年齢者(以下「離職予定高年齢者」という。)に対しては、その有する職業能力や離職予定高年齢者から聴取した再就職に関する希望等を踏まえ、例えば、次の①から⑤までの援助を必要に応じて行うよう努める
 ①  教育訓練の受講、資格試験の受験等求職活動のための休暇の付与
 ②  ①の休暇日についての賃金の支給、教育訓練等の実費相当額の支給等在職中の求職活動に
   対する経済的な支援
 ③  求人の開拓、求人情報の収集・提供、関連企業等への再就職のあっせん
 ④  再就職に資する教育訓練、カウンセリング等の実施、受講等のあっせん
 ⑤  事業主間で連携した再就職の支援体制の整備
⑶ 求職活動支援書の作成等
 離職予定高年齢者については、求職活動支援書の交付希望の有無を確認し、当該離職予定高年齢者が希望するときは、当該者の能力、希望等に十分配慮して、求職活動支援書を速やかに作成・交付する。交付が義務付けられていない定年退職者等の離職予定者についても、当該離職予定者が希望するときは、求職活動支援書を作成・交付するよう努める
 求職活動支援書を作成するときは、あらかじめ再就職援助に係る基本的事項について、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者と十分な協議を行うとともに、求職活動支援書の交付希望者本人から再就職及び在職中の求職活動に関する希望を十分聴取する。
 なお、求職活動支援書を作成する際には、交付希望者が有する豊富な職業キャリアを記載することができる「職業キャリアが長い方向けのジョブ・カード」の様式を積極的に活用する。
⑷ 公共職業安定所等による支援の積極的な活用等
 求職活動支援書の作成その他の再就職援助等の措置を講ずるに当たっては、必要に応じ、公共職業安定所等に対し、情報提供その他の助言・援助を求めるとともに、公共職業安定所が在職中の求職者に対して実施する職業相談や、地域における関係機関との連携の下で事業主団体等が行う再就職援助のための事業を積極的に活用する。
 また、公共職業安定所の求めに応じ、当該離職予定高年齢者の再就職支援に資する情報の提供を行う等公共職業安定所との連携、協力に努める
⑸ 助成制度の有効な活用
 求職活動支援書の作成及び交付を行うことにより、離職予定高年齢者の再就職援助を行う事業主等に対する雇用保険制度に基づく助成制度の有効な活用を図る。

 

多数離職届

 多数離職届けは、高齢者雇用法施行規則の末尾に様式が定められています。例えば事業所が東京都内にある場合には、東京労働局のHPに様式集があり、その末尾に多数離職届がありますのでそちらからダウンロードしてください。

https://tokyoroudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/hourei_youshikishu/youshikishu_zenkoku.html

 

 

以上で高齢者雇用法第15条・第16条を終了します。