高齢者雇用法第20条、第21条、第22条、第23条

2015年06月08日 13:17

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律

第20条(中高年齢失業者等求職手帳の発給

 公共職業安定所長は、中高年齢失業者等であつて、次の各号に該当するものに対して、その者の申請に基づき、中高年齢失業者等求職手帳(以下「手帳」という。)を発給する。

一 公共職業安定所に求職の申込みをしていること。

二 誠実かつ熱心に就職活動を行う意欲を有すると認められること。

三 第二十三条第一項各号に掲げる措置を受ける必要があると認められること。

 四 前三号に掲げるもののほか、生活の状況その他の事項について厚生労働大臣が労働

   政策審議会の意見を聴いて定める要件に該当すること。

 

則第7条(手帳の発給)

 法第二十条の申請は、厚生労働省職業安定局長(以下「職業安定局長」という。)が定める手続及び様式に従い、当該申請者の住所(住所により難いときは、居所とする。)を管轄する公共職業安定所(その公共職業安定所が二以上ある場合には、厚生労働省組織規則第七百九十二条の規定により当該事務を取り扱う公共職業安定所とする。以下この節において「管轄公共職業安定所」という。)の長に対して、行うものとする。

2 法第二十条第四号の厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて定める要件は、次のとおりとする。

一 常用労働者(同一事業主に継続して雇用される労働者をいう。)として雇用されることを希望していること。

二 職業安定局長が定めるところにより算定したその者の所得の金額(配偶者(届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)に所得があるときは、職業安定局長が定めるところにより算定したその者の所得の金額を合算した額とする。)が、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)に規定する控除対象配偶者及び扶養親族の有無及び数に応じて、同法第八十三条、第八十四条及び第八十六条の規定を適用した場合に所得税が課せられないこととなる所得の最高額を基準として職業安定局長が定める額を超えていないこと。

三 法第二十条の中高年齢失業者等求職手帳(以下「手帳」という。)の発給を受けたことがある者については、次のいずれかに該当する場合を除き、手帳(二回以上手帳の発給を受けたことがある者については、最後に発給を受けた手帳)がその効力を失つた日から一年を経過していること。

イ 手帳の発給を受けた後就職した者(法第二十条第一号若しくは第二号若しくは前二号の要件のいずれかを欠くに至つたため、又は第九条第一項第一号若しくは第三号に該当したため手帳がその効力を失つた者を除く。)については、その者の責めに帰すべき理由又はその者の都合によらないで離職したとき。

ロ 第九条第一項第二号に該当したため手帳がその効力を失つた者については、同号の理由が消滅したとき。

四 駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和三十三年法律第百五十八号)第十条の二第一項又は第二項の規定により同条第一項又は第二項の認定を受けた者(当該認定が同条第四項又は第五項の規定によりその効力を失つた日から一年を経過している者を除く。)又は受けることができる者でないこと。

五 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第七十八条第一項の規定により沖縄失業者求職手帳の発給を受けた者(当該沖縄失業者求職手帳が同条第二項の規定によりその効力を失つた日から一年を経過している者を除く。)又は受けることができる者でないこと。

六 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法(昭和五十二年法律第九十四号)第四条第一項又は国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法施行規則(昭和五十二年労働省令第三十号)第三条の二の規定により漁業離職者求職手帳の発給を受けた者(当該漁業離職者求職手帳が同法第四条第三項の厚生労働省令で定める期間を経過したことにより、又は同条第四項の規定によりその効力を失つた日から一年を経過している者を除く。)又は受けることができる者でないこと。

七 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和五十六年法律第七十二号)第十六条第一項若しくは第二項又は本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法に基づく就職指導等に関する省令(昭和五十六年労働省令第三十八号)第一条の規定により一般旅客定期航路事業等離職者求職手帳の発給を受けた者(当該一般旅客定期航路事業等離職者求職手帳が同法第十六条第三項の規定によりその効力を失つた日から一年を経過している者を除く。)又は受けることができる者でないこと。

八 雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令(平成十七年厚生労働省令第八十二号)による改正前の雇用対策法施行規則(昭和四十一年労働省令第二十三号)附則第八条又は第九条の規定により石炭鉱業離職者求職手帳の発給を受けた者(当該石炭鉱業離職者求職手帳が同令附則第十二条第一項に規定する期間が経過したことにより、又は同条第二項の規定によりその効力を失つた日から一年を経過している者を除く。)でないこと。

3 手帳の発給の申請があつたときは、管轄公共職業安定所の長は、申請を受理した日から原則として三十日以内に、申請者が法第二十条の規定に該当する者であるかどうかを審査し、該当する者であると認めるときは申請者に手帳を発給し、該当しない者であると認めるときはその旨を、申請者に対して、文書により通知するものとする。

4 管轄公共職業安定所の長は、前項の審査をする場合において必要があると認めるとき

は、申請対して、健康診断の結果に関する医師の証明書の提出を求め、又は技能、体

力、適性等に関する検査を実施するものとする。

5 手帳の様式は、職業安定局長が定めるところによる。

 

第21条(手帳の有効期間)

 手帳は、厚生労働省令で定める期間、その効力を有する。

 

2 公共職業安定所長は、手帳の発給を受けた者であつて、前項の手帳の有効期間を経過

してもなお就職が困難であり、引き続き第二十三条第一項各号に掲げる措置を実施する必

要があると認められるものについて、その手帳の有効期間を厚生労働省令で定める期間延

長することができる。

 

3 前二項の厚生労働省令で定める期間を定めるに当たつては、特定地域に居住する者について特別の配慮をすることができる。

 

則第8条(手帳の有効期間

 法第二十一条第一項の厚生労働省令で定める期間は、手帳の発給の日から起算して、六月とする。ただし、法第二十四条第一項の規定により管轄公共職業安定所の長が法第二十三条第一項の計画に準拠した同項第二号に掲げる措置又は同項第三号に掲げる措置(失業者に作業環境に適応することを容易にさせるために行なわれる訓練に限る。)受けることを指示した場合において、当該措置が当該六月の期間内に終了しないものであるときは、当該措置が終了するまでの間とする。

2 第二十一条第二項の規定による手帳の有効期間の延長は、手帳の発給を受けた者のうち次の各号のいずれかに該当する者であつて、引き続き法第二十三条第一項の計画に準拠した同項各号に掲げる措置(以下「就職促進の措置」という。)を実施する必要があると認められるものについて行なうものとする。

一 五十五歳以上六十五歳未満の者(第三号に掲げる者を除く。)

二 特定地域に居住する者にあつては、前号に掲げる者のほか、四十五歳以上五十五歳未満の者(次号に掲げる者を除く。)

 三 職業安定局長が定めた基準により管轄公共職業安定所の長が就職が特に困難であると認める者

3 法第二十一条第二項の厚生労働省令で定める期間は、第一項の期間の末日の翌日から起算して、前項第一号及び第三号に掲げる者であつて特定地域以外の地域に居住するもの及び同項第二号に掲げる者にあつては六月、同項第一号及び第三号に掲げる者であつて特定地域に居住するものにあつては一年とする。

 

第22条(手帳の失効

 

 手帳は、公共職業安定所長が当該手帳の発給を受けた者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、その効力を失う。

一 新たに安定した職業に就いたとき。

二 第二十条各号に掲げる要件のいずれかを欠くに至つたとき。

三 前二号に掲げるもののほか、厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて定める要件に該当するとき。

2 前項の場合においては、公共職業安定所長は、その旨を当該手帳の発給を受けた者に通知するものとする。

 

則第9条(手帳の失効)

 法第二十二条第一項第三号の厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて定める要件は、次のとおりとする。

一 法第二十四条第一項若しくは第二項又は法第二十五条第二項の指示に従わない場合であつて、次のいずれにも該当しないとき。次のいずれかに該当するかどうかを判断する場合は、雇用保険法第三十二条第三項の基準に準じて職業安定局長が作成した基準によつて行う。

イ 指示された就職促進の措置又は紹介された職業がその者の能力からみて不適当であるとき。

ロ 指示された就職促進の措置を受けるため、又は紹介された職業に就くために、現在の住所又は居所を変更することを要する場合において、その変更が困難であるとき。

ハ 就職先の賃金が同一地域における同種の業務及び技能に係る一般の賃金水準に比べて不当に低いとき。

ニ 職業安定法第二十条の規定に違反して、労働争議の発生している事業所に紹介されたとき。

ホ その他正当な理由があるとき。

二 疾病、負傷その他の理由により、就職促進の措置を受けることができず当該措置の効果を期待することが困難なとき。

三 偽りその他不正の行為により、雇用対策法第十八条の職業転換給付金、雇用保険法の規定による失業等給付その他法令又は条例の規定によるこれらに相当する給付の支給を受け、又は受けようとしたとき。ただし、やむを得ない理由があると認められるときを除く。

2 法第二十二条第二項の通知は、同条第一項の規定により失効した手帳を返納すべき期限を付して、文書により行なうものとする。

 

則第10条(手帳の返納)

 手帳の発給を受けた者は、第八条第一項又は第三項に規定する期間が経過することによ

手帳がその効力を失つた場合は当該期間の経過後すみやかに、法第二十二条第一項の規

定により手帳がその効力を失つた場合は前条第二項の期限までに、当該手帳を管轄公共職

業安定所の長に返納しなければならない。

 

則第11条(手帳の再交付)

 手帳を滅失し、又はき損した者は、職業安定局長が定める手続及び様式に従い、管轄公共職業安定所の長に手帳の再交付を申請することができる。

2 手帳を滅失したことにより手帳の再交付を受けた者は、滅失した手帳を発見したときは、これをすみやかに管轄公共職業安定所の長に返納しなければならない。

 

則第12条(中高年齢失業者等求職手帳受給者台帳)

 管轄公共職業安定所の長は、手帳の発給を受けた者ごとに中高年齢失業者等求職手帳受給者台帳を備え、これに手帳の発給及び失効その他手帳の発給を受けた者に関して必要な事項を記載するものとする。

 

第23条(計画の作成)

 厚生労働大臣は、手帳の発給を受けた者の就職を容易にするため、次の各号に掲げる措

置が効果的に関連して実施されるための計画を作成するものとする。

一 職業指導及び職業紹介

二 公共職業能力開発施設の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校の行うものを含む。)

三 国又は地方公共団体が実施する訓練(前号に掲げるものを除く。)であつて、失業者に作業環境に適応することを容易にさせ、又は就職に必要な知識及び技能を習得させるために行われるもの(国又は地方公共団体の委託を受けたものが行うものを含む。)

 四 前三号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定めるもの

2 厚生労働大臣は、前項の計画を作成しようとする場合には、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。

 

中高年齢失業者等求職手帳の効力

 手帳の所持の効果としては、都道府県条例による職業訓練手当の支給があります。このほかの施策については、各公共職業安定所にお問い合わせください。

参考:中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法

※改正後は「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に改称

第一章 総則

第一条 (目的)この法律は、中高年齢者等に係る雇用及び失業の状況にかんがみ、これらの者がその能力に適合した職業につくことを促進するための特別の措置を講ずることにより、その職業の安定を図ることを目的とする。 

第二条 (定義)この法律において「中高年齢者」とは、労働省令で定める年齢以上の者をいう。

2 この法律において「中高年齢失業者等」とは、労働省令で定める範囲の年齢の失業者その他就職が特に困難な労働省令で定める失業者をいう。

3 この法律において「特定地域」とは、中高年齢者である失業者が就職することが著しく困難である地域として労働大臣が指定する地域をいう。 

第三条 (船員に対する適用除外)この法律は、船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員については、適用しない。

   第二章 中高年齢者に対する特別措置

第四条 (適職の研究等)労働大臣は、中高年齢者の能力に適合した職業、中高年齢者の労働能力の開発方法その他中高年齢者の雇用の促進に関し必要な事項について、調査、研究及び資料の整備に努めるものとする。

第五条 (求人者等に対する指導及び援助)公共職業安定所は、中高年齢者にその能力に適合する職業を紹介するため必要があるときは、求人者に対して、年齢その他の求人の条件について指導するものとする。

2 公共職業安定所は、中高年齢者を雇用し、又は雇用しようとする者に対して、雇入れ、配置、作業の設備又は環境等中高年齢者の雇用に関する技術的事項について、必要な助言その他の援助を行なうことができる。

第六条 (職業紹介等を行なう施設の整備等)国は、中高年齢者に対する職業紹介等を効果的に行なうために必要な施設の整備に努めなければならない。

2 国は、地方公共団体等が、中高年齢者に対し職業に関する相談に応ずる業務を行なう施設を設置する等中高年齢者の雇用を促進するための措置を講ずる場合には、必要な援助を行なうことができる。

第七条 (雇用率の設定等)労働大臣は、政令で定めるところにより、雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)第二十条の規定により中高年齢者について選定した職種に応じ、中高年齢者の雇用率を設定することができる。

2 常時労働者を使用する事業所の事業主は、前項の規定により雇用率が設定された職種の労働者の雇入れについては、常時使用する当該職種の中高年齢者である労働者の数が、常時使用する当該職種の労働者の総数に、当該職種の中高年齢者の雇用率を乗じて得た数(一人未満の端数は、切り捨てる。)以上であるように努めなければならない。

第八条 (求人の申込みの受理に関する特例)公共職業安定所は、常時使用する前条第一項の規定により雇用率が設定された職種の中高年齢者である労働者の数が同条第二項の規定により算定した数未満である事業所の事業主が、中高年齢者でないことを条件とする当該職種に係る求人の申込みをした場合には、これを受理しないことができる。

第九条 (雇入れの要請)労働大臣は、中高年齢者の雇用を促進するため特に必要があると認める場合には、常時百人以上の労働者を使用する事業所であつて、常時使用する第七条第一項の規定により雇用率が設定された職種の中高年齢者である労働者の数が同条第二項の規定により算定した数未満であり、かつ、その数を増加するのに著しい困難を伴わないと認められるものの事業主に対して、当該職種の中高年齢者である労働者の数が同項の規定により算定した数以上となるようにするために必要な措置をとることを要請することができる。

第十条 (事業主に対する給付金等)国及び都道府県は、中高年齢者(労働省令で定める範囲の年齢の者に限る。)が第七条第一項の規定により雇用率が設定された職種の労働者として雇用されることを促進するための作業環境に適応させる訓練を行なう事業主に対しては、雇用対策法の規定に基づき支給する当該訓練に係る給付金の額について特別の配慮を加えるものとする。

第十一条 雇用促進事業団は、雇用促進事業団法(昭和三十六年法律第百十六号)第十九条第三項第一号の業務を行なうにあたつては、事業主が中高年齢者を第七条第一項の規定により雇用率が設定された職種の労働者として雇い入れることを促進するため、貸付けの実施基準等について特別の配慮を加えるものとする。

   第三章 中高年齢失業者等に対する特別措置

第十二条 中高年齢失業者等求職手帳の発給)公共職業安定所長は、中高年齢失業者等であつて、次の各号に該当するものに対して、その者の申請に基づき、中高年齢失業者等求職手帳(以下「手帳」という。)を発給する。

 一 公共職業安定所に求職の申込みをしていること。

 二 誠実かつ熱心に就職活動を行なう意欲を有すると認められること。

 三 第十五条第一項各号に掲げる措置を受ける必要があると認められること。

 四 前三号に掲げるもののほか、生活の状況その他の事項について労働大臣が中央職業安定審議会の意見をきいて定める要件に該当すること。

第十三条 (手帳の有効期間)手帳は、労働省令で定める期間、その効力を有する。

2 公共職業安定所長は、手帳の発給を受けた者であつて、前項の手帳の有効期間を経過してもなお就職が困難であり、引き続き第十五条第一項各号に掲げる措置を実施する必要があると認められるものについて、その手帳の有効期間を労働省令で定める期間延長することができる。

3 前二項の労働省令で定める期間を定めるにあたつては、特定地域に居住する者について特別の配慮をすることができる。

第十四条 (手帳の失効)手帳は、公共職業安定所長が当該手帳の発給を受けた者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、その効力を失う。

 一 新たに安定した職業についたとき。

 二 第十二条各号に掲げる要件のいずれかを欠くに至つたとき。

 三 前二号に掲げるもののほか、労働大臣が中央職業安定審議会の意見をきいて定める要件に該当するとき。

2 前項の場合においては、公共職業安定所長は、その旨を当該手帳の発給を受けた者に通知するものとする。

第十五条 (計画の作成)労働大臣は、手帳の発給を受けた者の就職を容易にするため、次の各号に掲げる措置が効果的に関連して実施されるための計画を作成するものとする。

 一 職業指導及び職業紹介

 二 公共職業訓練施設の行なう職業訓練

 三 国又は地方公共団体が実施する訓練(前号に掲げるものを除く。)であつて、失業者に作業環境に適応することを容易にさせ、又は就職に必要な知識及び技能を習得させるために行なわれるもの(国又は地方公共団体の委託を受けたものが行なうものを含む。)

 四 前三号に掲げるもののほか、労働省令で定めるもの

2 労働大臣は、前項の計画を作成しようとする場合には、中央職業安定審議会の意見をきかなければならない。

第十六条 (公共職業安定所長の指示)公共職業安定所長は、手帳を発給するときは、手帳の発給を受ける者に対して、その者の知識、技能、職業経験その他の事情に応じ、当該手帳の有効期間中前条第一項の計画に準拠した同項各号に掲げる措置(以下「就職促進の措置」という。)の全部又は一部を受けることを指示するものとする。

2 公共職業安定所長は、手帳の発給を受けた者について当該手帳の有効期間を延長するときは、あらためて、その延長された有効期間中就職促進の措置の全部又は一部を受けることを指示するものとする。

3 公共職業安定所長は、前二項の指示を受けた者の就職促進の措置の効果を高めるために必要があると認めたときは、その者に対する指示を変更することができる。

第十七条 (関係機関等の責務)職業安定機関、地方公共団体及び雇用促進事業団は、前条第一項又は第二項の指示を受けた者の就職促進の措置の円滑な実施を図るため、相互に密接に連絡し、及び協力するように努めなければならない。

2 前条第一項又は第二項の指示を受けた者は、その就職促進の措置の実施にあたる職員の指導又は指示に従うとともに、自ら進んで、すみやかに職業につくように努めなければならない。

第十八条 (手当の支給)国及び都道府県は、第十六条第一項又は第二項の指示を受けて就職促進の措置を受ける者に対して、その就職活動を容易にし、かつ、生活の安定を図るため、手帳の有効期間中、雇用対策法の規定に基づき、手当を支給することができる。

第十九条 (就職促進指導官)就職促進の措置としての職業指導は、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第九条の二第一項の就職促進指導官に行なわせるものとする。

第二十条 (報告の請求)公共職業安定所長は、第十六条第一項又は第二項の指示を受けて就職促進の措置を受ける者に対し、その就職活動の状況について報告を求めることができる。

第二十一条 (特定地域における措置)労働大臣は、特定地域に居住する中高年齢失業者等について、職業紹介、職業訓練等の実施、就業の機会の増大を図るための事業の実施その他これらの者の雇用を促進するため必要な事項に関する計画を作成し、その計画に基づき必要な措置を講ずるものとする。

第二十二条 労働大臣は、特定地域における中高年齢失業者等の就職の状況等からみて必要があると認めるときは、当該特定地域において計画実施される公共事業(国自ら又は国の負担金の交付を受け、若しくは国庫の補助により地方公共団体等が計画実施する公共的な建設又は復旧の事業をいう。以下同じ。)について、その事業種別に従い、職種別又は地域別に、当該事業に使用される労働者の数とそのうちの中高年齢失業者等の数との比率(以下「失業者吸収率」という。)を定めることができる。

2 失業者吸収率の定められている公共事業を計画実施する国又は地方公共団体等(これらのものとの請負契約その他の契約に基づいて、その事業を施行する者を含む。以下「公共事業の事業主体等」という。)は、公共職業安定所の紹介により、つねに失業者吸収率に該当する数の中高年齢失業者等を雇い入れていなければならない。

3 公共事業の事業主体等は、前項の規定により雇入れを必要とする数の中高年齢失業者等を公共職業安定所の紹介により雇い入れることが困難な場合には、その困難な数の労働者を、公共職業安定所の書面による承諾を得て、直接雇い入れることができる。

第二十三条 (労働省令への委任)この章に定めるもののほか、手帳の発給、手帳の返納その他手帳に関し必要な事項、第十六条第一項又は第二項の指示の手続に関し必要な事項及び公共事業への中高年齢失業者等の吸収に関し必要な事項は、労働省令で定める。

※現在は、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に改正されています。なお、実情は手帳所持により就職活動が特段容易になるわけでは無い様子です。

雇用対策法施行令、施行規則

令第2条

 法第十八条第六号の政令で定める給付金は、次のとおりとする。
一 求職者が公共職業安定所の紹介により就職することを促進し、又は求職者が事業を開始することに要する費用に充てるための給付金
二 事業主が公共職業安定所の紹介により高年齢者、障害者その他就職が特に困難な者を雇い入れることを促進するための給付金
 

則第6条の2(特定求職者雇用開発助成金

令第二条第二号に掲げる給付金(以下「特定求職者雇用開発助成金」という。)は、次の各号のいずれにも該当する事業主に対して、支給するものとする。
一 次のいずれかに該当する六十五歳未満(リからカまでに該当する者にあつては、四十五歳以上六十五歳未満)の求職者であつて、法第十八条第一号又は第二号に掲げる給付金の支給を受け、又は受けることができるもの(公共職業安定所長の指示により作業環境に適応させる訓練(その期間が二週間(障害者雇用促進法第二条第二号に規定する身体障害者(以下この条において「身体障害者」という。)又は知的障害者であつて、その身体障害又は知的障害の程度を勘案して厚生労働大臣が定めるものに係る訓練にあつては、四週間)以内のものを除く。)を受け、又は受けたことのある求職者であつて、当該訓練を行い、又は行つた事業主に雇い入れられるもの及び同一の事由により、雇用保険法の規定による求職者給付又は就職促進給付その他法令又は条例の規定による当該給付金に相当する給付の支給を受け、又は受けることができる求職者を除く。)を公共職業安定所の紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主であること。
イ 六十歳以上の者
ロ 身体障害者
ハ 知的障害者
ニ 精神障害者
ホ 母子家庭の母等
ヘ 父子家庭の父
ト 中国残留邦人等永住帰国者
チ 北朝鮮帰国被害者等
リ 認定駐留軍関係離職者
ヌ 沖縄失業者求職手帳所持者
ル 漁業離職者求職手帳所持者
ヲ 一般旅客定期航路事業等離職者求職手帳所持者(本四連絡橋特別措置法第五条第一項に規定する実施計画について同項の規定により認定を受けた事業主以外の事業主に雇い入れられるものに限る。)
ワ 港湾運送事業離職者(第一条の四第一項第六号に規定する事業規模の縮小等の実施について同号の規定により認定を受けた事業主以外の事業主に雇い入れられる者に限る。)
カ イからワまでのいずれかに該当する者のほか、公共職業安定所長が就職が著しく困難であると認める者
二 前号の雇入れの日の前日から起算して六箇月前の日から一年を経過した日までの間(次号において「基準期間」という。)において、当該雇入れに係る事業所の労働者を解雇した事業主(天災その他やむを得ない理由のために事業の継続が不可能となつたこと又は労働者の責めに帰すべき理由により解雇した事業主を除く。)以外の事業主であること。
三 当該雇入れに係る事業所に雇用されていた者であつて基準期間に離職したもののうち当該基準期間に雇用保険法第二十三条第三項に規定する特定受給資格者として受給資格の決定がなされたものの数等から判断して、適正な雇用管理を行つていると認められる事業主であること。
四 当該事業所の労働者の離職状況及び第一号の雇入れに係る者に対する賃金の支払の状況を明らかにする書類を整備している事業主であること。
2 特定求職者雇用開発助成金の額は、前項第一号に該当する雇入れに係る者一人につき、五十万円(中小企業事業主(その資本金の額又は出資の総額が三億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については五千万円、卸売業を主たる事業とする事業主については一億円)を超えない事業主及びその常時雇用する労働者の数が三百人(小売業を主たる事業とする事業主については五十人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については百人)を超えない事業主をいう。)にあつては、六十万円)とする。
3 第一項第一号に該当する雇入れであつて、短時間労働者(一週間の所定労働時間が、同一の適用事業に雇用される通常の労働者の一週間の所定労働時間に比し短く、かつ、雇用保険法第三十八条第一項第二号の厚生労働大臣の定める時間数未満である者をいう。以下この条において同じ。)として雇い入れる場合(次項各号に掲げる者を雇い入れる場合を除く。)における前項の規定の適用については、同項中「五十万円」とあるのは「三十万円」と、「六十万円」とあるのは「四十万円」とする。
4 第一項第一号に該当する雇入れであつて、短時間労働者として次に掲げる者を雇い入れる場合における第二項の規定の適用については、同項中「五十万円」とあるのは「三十万円」と、「六十万円」とあるのは「八十万円」とする。
一 身体障害者
二 知的障害者
三 精神障害者
5 第一項第一号に該当する雇入れであつて、次の各号のいずれかに該当する者を雇い入れる場合(短時間労働者として雇い入れる場合及び次項各号に掲げる者を雇い入れる場合を除く。)における第二項の規定の適用については、同項中「六十万円」とあるのは、「百二十万円」とする。
一 身体障害者
二 知的障害者
6 第一項第一号に該当する雇入れであつて、次の各号のいずれかに該当する者を雇い入れる場合(短時間労働者として雇い入れる場合を除く。)における第二項の規定の適用については、同項中「五十万円」とあるのは「百万円」と、「六十万円」とあるのは「二百四十万円」とする。
一 障害者雇用促進法第二条第三号に規定する重度身体障害者
二 障害者雇用促進法第二条第五号に規定する重度知的障害者
三 四十五歳以上の身体障害者(第一号に掲げる者を除く。)
四 四十五歳以上の知的障害者(第二号に掲げる者を除く。)
五 精神障害者
7 第一項の規定にかかわらず、国、地方公共団体、特別の法律により特別の設立行為をもつて設立された法人(その資本金の全部若しくは大部分が国からの出資による法人又はその事業の運営のために必要な経費の主たる財源を国からの交付金若しくは補助金によつて得ている法人に限る。)、行政執行法人及び特定地方独立行政法人に対しては、特定求職者雇用開発助成金を支給しない。
8 第一項の規定にかかわらず、労働保険料の納付の状況が著しく不適切である、又は過去三年以内に偽りその他不正の行為により、雇用保険法施行規則(昭和五十年労働省令第三号)第百二条の二に規定する雇用調整助成金その他の雇用保険法第四章の規定により支給される給付金の支給を受け、若しくは受けようとした事業主に対しては、特定求職者雇用開発助成金を支給しない。

 

 

以上で高齢者雇用法第20条・第21条・第22条・第23条を終了します。